『オクトー〜感情捜査官 心野朱梨〜』第7話では、清掃員の川瀬洋和がビルの屋上から転落死した事件を中心に、感情を捨てた女性・成海道子が登場します。
朱梨(飯豊まりえ)と風早(浅香航大)は、同僚の道子(室井滋)が川瀬を突き落としたとの証言をもとに取り調べを行いますが、彼女の目にはどんな感情の色も見えません。
【7話ネタバレ】感情を失った理由と道子の過去
道子は、幼少期に父親が母親に殺され、その後母親も自殺した一部始終を目撃したという過酷な過去を持っていました。さらに、親戚をたらい回しにされて育つという孤独な経験もしています。
大人になってようやく結婚し幸せを掴んだと思った矢先、夫が他人を助けようとして事故死してしまうという悲劇に見舞われました。これらの辛い経験の積み重ねが、彼女から感情を奪い去ったのです。
無感情な殺人犯?
道子は取り調べで「私が殺しました」と自供するも、動機については何も語りません。その瞳には感情の色が一切見えず、朱梨は混乱します。
道子は感情を失うことで、感情に左右されずに生きてきたと語ります。これは、感情を持つことがあまりにも辛い過去の出来事を乗り越えるための自己防衛だったのでしょう。
川瀬との関係と真実
捜査を進める中で、川瀬がかつて厳しい指導をしたがためにその部下が自殺を図り、成海の夫がその場に居合わせたことが明らかになります。
これにより、成海が川瀬に対して恨みや怒りを抱いていた可能性が浮上しますが、成海自身は「殺した」と言いながらも、強い感情を見せることはありません。
その後、成海が末期のすい臓がんを患っていることが判明し、死を目前にして自分の人生の「役割」を果たそうとしたことがわかります。その役割とは、死んだ川瀬の妻の怒りの矛先となること。成海は自身の経験から、一番不幸なことは、残された者が怒りをぶつける先がないことだと語ります。
成海は実際には川瀬を突き落としたのではなく、彼が転落する瞬間を目撃しただけでした。
朱梨の葛藤と成海の真実
朱梨は、成海が感情を持たずに人を殺すことなどできるのかという葛藤に苦しみます。感情を見ることができる能力を持つ朱梨にとって、感情のない人間という存在は理解しがたいものです。
しかし、成海との対話を通じて、朱梨は感情を捨てることが自己防衛の手段であり、彼女が人間らしい感情を失ってしまった背景には、過去の出来事が影響していることを理解します。
成海は、自分が川瀬を殺したと証言したのは、遺族が憎しみの対象を持てるようにするためだったと語ります。川瀬の妻が自分のように感情を失ってしまわないため、あえて自分が憎まれ役を買って出たというのです。最後の最後に、成海の目からは悲しみの色が見えました。
/#室井滋 さん
— 「オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~ Season2」【公式】10月3日スタート (@8octo_ytv) August 24, 2022
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クランクアップ直後の第7話ゲスト・室井滋さんに直撃⚡️
撮影を終えた感想は…?💭
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第8話は明日よる11時59分放送🎨#飯豊まりえ #浅香航大 pic.twitter.com/7ZBXrUxBkY
生きるということは感情の中でもがくこと
事件の真相を解明した朱梨は、風早に「感情が見えなければ私が行く意味がない」と打ち明けますが、風早は「色が見えるか見えないかではなく、朱梨自身がどう感じるかが重要だ」と説得します。この言葉で、朱梨は自分の能力だけでなく、自分の感情とも向き合うことを決意します。
成海は最後に「生きるということは、感情の中でもがくこと」だと語りました。感情を失ったことで生きる意味を見失った彼女が、自分の役割を見つけ、人生の最後に自ら感情を取り戻すことができたのは、悲しみという感情を受け入れたからでした。
平安と雲川の謎
一方、物語は15年前の事件に関する新たな展開を迎えます。風早は平安に指示された特命を遂行する中で、雲川が警察内部の薬物横流しに関与している可能性を探ります。
果たして雲川は何を隠しているのか、小野寺の失踪とどのように関わっているのか。次回への伏線が張られ、物語の展開がますます楽しみになってきました。
最後に
『オクトー〜感情捜査官 心野朱梨〜』第7話は、感情の有無というテーマを通して、生きることの意味を考えさせられるエピソードでした。
感情を持つことの苦しさと、それでも生きることの大切さを描いたこの回は、シリーズ全体の中でも印象に残る話だったのではないでしょうか。今後の物語で朱梨がどのように成長し、姉との関係に変化が訪れるのか、期待が高まります。